ドクターPHのブログ

定年退職するドクターPHの行く末は?
<< ブログネタ(歴史) | main | ブログネタ(数学) >>
ブログネタ(化学)
0
    私の専門は化学、それも有機化学である。
    某有名大学で博士の学位もとった。
    なぜそんなことになったかは長い話になる。
    そもそも私は小学生のころは小説家志望だった。
    文学少年だったのである。
    背伸びをして、旺文社文庫の「戦争と平和」なんか読んでみた。
    つまらなかったし、解らなかった。
    そのころ、少年向けのSFに出会った。
    今でも覚えているのは、「時をかける少女(筒井康隆)」と「謎の転校生(眉村卓)」。
    いっぺんに夢中になった。
    このころから理科系への転向が始まった。
    SFについて語れば、別なブログネタになりそうなので、この辺でやめておこう。
    もう一つ出会った本が、その名も「魔法-その歴史と正体」。
    セグリマン著で平田寛訳である。
    父親の持っていた平凡社世界教養全集の中にあった。
    魔法といえば小学生ならだれでも心躍らすであろう。
    しかしこれは小学生にとって難しかった(今でも難しい)が、その中に記されている錬金術に魅かれた。
    錬金術とは、人工的に金を製造したり不老不死の薬を作ろうとした古代から中世までの試みである。
    成功するはずもなかったが、結果的に近代化学の基礎を作った。
    ある意味で今でも化学は金と不老不死を求めているのかもしれない。
    これが化学への入り口となった。
    白衣でガラス器具を操る姿はかっこいいと思ったし、あこがれた。
    中学1年のころから小遣いをはたいて、ガラス器具や薬品を買いあさった。
    その後同じガラスでできている真空管にあこがれて、電気の世界へと入っていくのであるが、大学は化学を専門に選んだ。
    当時化学は公害などで人気が落ち、入りやすかったのである。
    それに数学が苦手であった。
    電気電子は数学が得意でないといけない。
    一方、化学式は苦にならなかった。
    いわゆる亀の甲(ベンゼン環)アレルギーは無かったのである。
    大学に入って、電気の道に行かなかったことを悔やんだこともあった。
    そのうち、「有機電子論」なるものに出会った。
    価電子をもって反応機構を論ずる理論である。
    もともと私は化学反応がなぜどのように起こるのかが不思議だった。
    中学で習う水素イオン(プラス)と水酸イオン(マイナス)が合わさって水ができることはよく理解できた。
    ところが、高校で習う酸化還元の反応式では、なぜそんな反応が起こるのかはわからなかったし、だれも教えてはくれなかった。
    それを見事に解決してくれたのが有機電子論だったわけである。
    単純に「電子」という言葉にも魅かれた。
    電子工学に行けなかった私は有機電子論の専門家になろうと考えた。
    そのころ私のいた某地方大学の研究室に志を同じくする、助手の先生がいた。
    彼の学位論文を手伝ったということもあって、彼のつてを頼って某有名大学の大学院の博士課程にもぐりこんだ。
    それが学位をとるようになった理由である。
    その後その先生とは別れることになってしまったが、私を拾ってくれたことには感謝している。
    その先生ももう定年で大学にはいない。
    私は、学者の道を貫けなかったが、おもしろい化学の教科書を書いてみたい。
    知識一辺倒ではなく、なぜそうなるのかということを中心に据えた教科書である。
    今の教科書は、知識のある人が読めばよくわかるのだが、学生側によりそった日本語の教科書は少ない。
    そこんところを書いてみたいのである。
    大それたことかも知れないが、これは、私の彼岸である。
    | 化学 | 10:23 | comments(0) | - |









      12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  
    << August 2017 >>
    + RECOMMEND
    + SELECTED ENTRIES
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + JUGEM
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    + PROFILE
    + OTHERS
    このページの先頭へ